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先端基礎研究センター
JAERI-Conf 95-020, 81 Pages, 1995/10
1995年7月31~8月1日にわたり、東海研究所で開催した「第1回低温化学セミナー、-トンネル反応と極低温技術-」での講演を論文集として編さんしたものである。
根本 剛; 岡田 尚; 都所 昭雄; 大内 仁; 近藤 勲
PNC TN8410 92-119, 45 Pages, 1992/06
再処理プロセスやスクラップ燃料湿式回収プロセスの溶媒抽出に使用している硝酸廃液処理法として,室温以下の低温技術(例えば,低温真空蒸留法,凍結真空乾燥法等)の適用性に関する研究を進めている。この低温真空蒸留法による硝酸廃液処理について検討する際,対象とする各種成分の物性データが不可欠である。今回,これらの物性データのうち,-1050の温度領域での気液平衡データについて,既報の硝酸/水系気液平衡データを基に,NRTL式及びWilson式で解析した後,定温及び定圧時のデータを温度をパラメータに計算し図表化した。なお,計算に使用したNRTL式のパラメータについては温度依存性を考慮し,気相の非理想性は無視した。これらの低温領域でのデータは,低温真空蒸留法による硝酸廃液処理について設計検討する際に役立つものと期待される。
根本 剛; 大内 仁; 岡田 尚; 鈴木 徹; 近藤 勲; 高橋 芳晴
PNC TN8410 91-105, 27 Pages, 1991/05
再処理プロセスまたはスクラップ燃料回収プロセスにおいて,溶媒抽出工程で使用し劣化した溶媒は,炭酸ナトリウム溶液を主成分とする溶媒再生法で処理している。しかし,この処理に伴って発生する硝酸ナトリウムを含む二次副生物の低減化が重要な課題になっている。現在,これらの課題を解決するため,溶媒抽出工程の短縮化,抽出装置での有機相/水相の分離時間の短縮化,ソルトフリー溶媒再生技術の開発等が検討されている。我々は,溶媒抽出工程の短縮化の一つとして,低温晶析法の分配工程への分離・精製の可能性について技術開発を進めている。この低温晶析法を定量的に評価するために,分離・精製時の硝酸ウラニルあるいは硝酸プルトニウム中に含まれる微量成分の挙動が重要な要素になる。これまでの既存文献では,低温領域での硝酸濃度をパラメータとした硝酸塩の溶解度についての測定値がほとんどない。今回,室温から-30までの温度範囲における一部の硝酸塩(Cs,Sr,Ce,Nd,Zr)の溶解度を測定し,温度-硝酸濃度を変数とする溶解度を数式化した。また,硝酸ウラニル溶液については,既存の文献値を用いて数式化した。今後,引き続き核分裂生成物の硝酸塩についての溶解度を測定し,数式化したデータを蓄積することにより,低温晶析法の分離・精製の可能性を定量的に解析するデータにすると共に,低温技術開発の基礎データとして活用できるものと考える。
根本 剛; 大内 仁; 岡田 尚; 鈴木 徹; 近藤 勲; 高橋 芳晴
PNC TN8410 91-014, 31 Pages, 1991/01
再処理プロセスやスクラップ燃料湿式改修プロセスに使用しているTBP-nドデカン系混合溶媒のソルトフリー再生処理をめざして、室温以下の低温技術(凍結真空乾燥法、低温真空蒸留法、低温晶析法等)による処理の可能性について技術開発を進めている。これらの低温技術の中で低温晶析法による分離・再生技術の開発を進める際、先ず最初にその系の固液平衡関係から分離の可能性、分離成分の純度等を推定するのが一般的であるが、TBP-nドデカン系混合溶媒の固液平衡関係についての既存文献には見当たらない。そこで、示差走査熱量計によりTBP-nドデカン系混合溶媒の固液平衡関係を測定した。その結果、本系は最も単純な型である単純共融型の固液平衡関係にあることが確認できた。したがって、固液平衡図から低温晶析時の冷却速度、撹はん速度等の処理条件やそれに適した処理装置を選定することにより、低温晶析法による再生・処理の可能性があることが判明した。